Michael Brecker
テナー・サクソフォン奏者であり作曲家でもあるMichael Brecker(マイケル・ブレッカー)はグラミー賞を11度受賞し、「ベスト・ジャズ・インストゥルメンタル・パフォーマンス」「ベスト・ジャズ・インストゥルメンタル・ソロ」を最初に2年連続で受賞しました。スタイリスティックとハーモニックに改革をもたらしたマイケル・ブレッカーは現在、世界中の音楽学校で最も研究をされている器楽奏者の一人です。
マイケル・ブレッカーは1949年に音楽一家に生まれました。マイケルの父親は息子たちにジャズのレコードを聴かせ、マイケルと兄のランディをマイルス・デイビス、セロニアス・モンク、デューク・エリントン等多くの演奏に連れて行きました。ランディはトランペットを、天才コルトレーンに感動したマイケルはクラリネットとアルトのサックスを始めました。マイケルは高校生の時にテナーのサックスへと転換しましたが、兄のランディと同じくインディアナ大学で勉強をした後にニューヨークへ移り、様々なバンドと演奏を初め、1970年にはジャズ/ロックの草分け的なDreamsというグループを共同で結成しました。1973年にはマイケルは兄のランディと一緒にピアニストであり作曲家でもあるホーラス・シルバーのクインテットに加わりました。翌年には兄弟でBrecker Brothersを結成し、当時最も革新的で成功したジャズ・ファンクのフュージョンバンドとなりました。マイケルとランディはマンハッタンのダウンタウンにあるジャズクラブ、Seventh Avenue Southを経営しました。キーボーディストでビブラフォン奏者のマイク・マイネイリ、ベース奏者のエディ・ゴメツ、ドラマーのスティーブ・ガッドとジャムセッションを行い、ついに1979年にはSteps Aheadが結成されました。ガッドの代わりにピーター・アースキンがドラムに加わり、オールスターのカルテットでアルバム7枚をレコーディングし世界中で賞賛を浴びるようになりました。
マイケルは70年代、80年代にジャズ/ポップスのスーパースターであったWho;'s Whoとレコーディングや演奏をし、その他マッコイ・タイナー、ハービー・ハンコック、チック・コリア、チェット・ベーカー、ジョージ・ベンソン、クインシー・ジョーンズ、チャールズ・ミンガス、ジョニ・ミッチェル、ジャコ・パストリアス、ポール・サイモン、フランク・シナトラ、ブルース・スプリングスティーン、スティーリー・ダン、パット・メセニー、フランク・ザッパ等ともレコーディングや演奏を続けました。マイケルは1987年に自分の初リーダー作を録音しました。
このソロ・デビューによりマイケル・ブレッカーはDown BeatとJazzizという両方の雑誌で「Jazz Album of the Year」に選ばれました。次作のDon't Try This At Homeでマイケル・ブレッカーは初めてグラミー賞を受賞しました。1990年のNow You See It ... Now You Don'tで新たなリズミックのコンセプトを研究し、その後ポール・サイモンと1年半にわたるツアーを続け、マイケルは再び1992年のReturn of the Brecker Brothersで兄のランディと再結成しました。ブレッカー兄弟のOut of the Loop (1994)とマイケルのTales From the Hudson (1997)により再びグラミー賞を受賞し、マイケルはJazzLife誌で「Best Soloist of the Year」を、Swing誌で「Jazz Man of the Year」を受賞しました。ほぼ同時にマイケルはハービー・ハンコックの The New Standard (Verve)やマッコイ・タイナーのInfinity (Impulse!)にも登場し、どちらのピアノの巨匠とも大々的にツアーを続けました。
1998年のTwo Blocks From the Edgeと1999年のTime Is of the Essence (メザニー、オルガニストのラリー・ゴールディングス、ドラマーのエルビン・ジョーンズ、ジェフ(トレイン)ワッツ、ビル・スチュアートが参加)に続き、ブレッカーの7枚目のソロアルバムNearness of You: The Ballad Bookでは仲間のジャズの巨匠たちとの夢のアンサンブルを実現しました。パット・メセニー、ハービー・ハンコック、チャーリー・ヘイデン、ジャック・デジョネットらはそれまで一つのアルバムを一緒にレコーディングしたことはなかったのです。パット・メザニーによるプロデュースで、伝説のシンガー・ソングライターのジェームズ・テイラーが2曲を歌い音楽の調和を生み出しています。Nearness of Youは「Record of the Year」と呼ばれ、ブレッカーは世界で最多の発行部数を誇る日本のSwing Jounalで批評家と読者と両方の投票による「Artist of the Year」を受賞し、またこのアルバムでグラミー賞を2つ受賞しています。
2002年6月にはブレッカー、ハンコック、ロイ・ハーグローブは、マイルス・デイビスとジョン・コルトレーンへのトリビュートとしてトロントのMassey Hallでのライブコンサート版Directions in Musicをリリースしました。Directions In Musicでグラミー賞の「Best Jazz Instrumental Album」を受賞しました。Directionsプロジェクトは数多のコンサートで演奏され、昨今で最も知名度の高いジャズ・イベントの一つとなりました。
ブレッカーは2003年に最初の大アンサンブルレコード制作を開始しました。Wide Anglesでは15人編成のマイケル・ブレッカー・クインデクテットを実現し、Wide Anglesは数ある「Best Jazz Records of the Year」のリストに入り、2004年のグラミー賞を受賞しています。
ブレッカーはニューヨークを拠点としたクインデクテットを、日本でのツアーに同行しツアーは売り切れ状態でした。2004年夏にはクインデクテットを伴いヨーロッパ中をツアーしました。
偉業を成したブレッカーのキャリアは音楽の歴史と共に永遠に残ることをが確実です。Jazziz誌がぴったりの言葉で表現しています。「マイケル・ブレッカー以上のスタイリスティックな進化の例はない。過去25年間で最も影響力のあるテナー・スタイリストであることは議論の余地がない。」






